ユニクロ、シェルバ英子さんのストーリー
二度目のネパール、その服の行方
ユニクロはCSRの一環として自社商品をリユース、リサイクルし世界中の難民や避難民に届けています。その活動の一環で、2007年にシェルバさんはユニクロとして始めてネパールに服の寄贈を行いました。そして2009年9月、その地を再び訪れたシェルバさんは2年前に服を届けた少女と再会しました。
2年前に服を手渡したギータは14歳になり、すっかり大人っぽくなっていました。
ギータはネパールの難民キャンプで暮らすブータン難民の少女。ギータのお父さんはブータンから逃れてくるときに背中を鞭のようなもので叩かれて、脊髄が傷つき、生活はおろか、働けなくなりました。お兄さんも障がいを持っており、この家族は難民の中でも過酷な環境におかれています。2007年と2009年の2度にわたって衣料を届けたユニクロC
SR部のシェルバさんにとっても印象深い難民のひとりです。
ギータは2年前のことを良く覚えてくれていました。あのとき届けた服はお母さんがよそいき用にしまってくれて、普段の服の数さえ足りないのに、大切な日のために大事に大事にしてくれている。
服の役割は、暑さや寒さから身を守るだけではないのだと、ギータの笑顔が大切なことを教えてくれました。
*90 年代初頭の民主主義政策の結果、ブータンで暮らすネパール系ブータン人は、国籍を剥奪され、ネパールへ難民としての大量流入が発生しました。UNHCRはネパール政府と共にネパール南東部に7つの難民キャンプをつくり、ブータン難民の支援を開始しましたが、2007年から始まった第三国定住によって、83,000人が新天地で生活を始めました。現在はおよそ34,000人が2ヶ所のキャンプで生活しています。