マリから家族とともに逃れてきたティナルバルカ
夢は無実の人を助ける弁護士
ティナルバルカ(16歳) 私は、紛争が起きたためマリの首都バマコからモーリタニアのムベラ難民キャンプに家族とともに避難してきました。幸運にも難民キャンプに学校があるため、勉強を続けることができています。私は今、9年生(中学3年生)の授業を受けています。
「いつか弁護士になることが夢です。犯罪を犯していないのに告発される無実の人々を助けたいから」ティナルバルカは学校で優等生に選ばれ、難民キャンプで学校に通う同年代の子どもたちの模範生となっています。
ティナルバルカは、マリ北部の遊牧民トゥアレグです。ムベラ難民キャンプで生活するトゥアレグの中でも、特に女の子は読み書きがままならない人が多くいます。
ムベラ難民キャンプで行われた教育の重要性を訴えるキャンペーンで、ティナルバルカは、両親に反対されながらも学校に行く決心をした女の子の絵を描きました。父はティナルバルカの弁護士になるという夢を応援してくれています。アフリカの弦楽器の演奏者である父は、同じトゥアレグの音楽グループとともに、モーリタニアの首都ヌアクショットで、女の子の教育を推進するために「世界難民の日」にコンサートを行います。
マリ北部は不安定な情勢が続いており、ムベラ難民キャンプにはマリから避難してきた難民4万9000人以上が暮らしています。2013年には2000人以上が自発的に帰還しましたが、2014年上半期には帰還者が418人に減少したと言われています。2015年にはマリ政府とマリ北部武装勢力との間で和平・和解合意に署名が行われたものの、マリの紛争は4年目を迎え長期化しています。
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