UNHCRはどのように無国籍者を支援するか
1994年からの一連の決議を通して、国連総会はUNHCRに対し正式に世界規模で無国籍を防止し、削減するだけでなく、無国籍者の権利を守る任務を与えました。その20年前、国連総会は無国籍の削減に関する1961年条約の下、個別の支援も行うようUNHCRに依頼していました。
UNHCR執行委員会は2006年に発行した『無国籍の把握・保護・削減と無国籍者の保護に関する結論』の中で、この任務をいかに遂行するかに関する指針を示しました。これは政府、他の国連機関、そして市民社会と協力して問題に取り組むようUNHCRに求めるものです。UNHCRの活動は、以下の4つのカテゴリーに分類されます。
- 把握 : 無国籍者の数、無国籍の原因、無国籍者の抱える問題に関する情報を収集すること
- 防止 : 無国籍の原因へ対処すること。無国籍の削減に関する1961年の条約への各国の加入を促進すること
- 削減 : 無国籍者が国籍を獲得できるように法令の改正や整備をサポートし、そうした変更による恩恵を個々の無国籍者が享有できるよう支援すること
- 保護 : 無国籍者が自身の権利を行使できるよう支援すること。また、無国籍者の地位に関する1954年の条約への各国の加入を促進すること