UNHCR親善大使アンジェリーナ・ジョリー、ハイチを訪問

ハイチ地震で脚を失った10歳の少年と話すアンジェリーナ・ジョリー
© Marco Di Lauro/UNHCR via Getty Images

ポルトープランス、ハイチ 9日

UNHCR親善大使アンジェリーナ・ジョリーは9日、ハイチの首都ポルトープランスに到着し、地震の生存者のもとを訪問。地元や国際機関の援助関係者にも会った。

現地の声を「聞き・学ぶため」にハイチを訪れたアンジェリーナ・ジョリーは、医療施設を訪ね、弱い立場にいる子どもたちと会った。ハイチの首都到着時に国連事務総長特別代表代理エドモンド・ムレットから、今回の人道作戦の現状と直面する課題について、説明を受けた。

ポルトープランスのカルフール地方では、UNDPが運営する復興支援で収入を得られるプログラムの現場も訪れた。このプログラムは4万人を支援し、今後40万人への支援を目標としている。

同じくサント地域では、自国内で子どもを育てることを目的とする世界規模のプログラム、SOS子どもの村を訪れた。地震以降、SOSは家族や親戚とはぐれてしまった子どもたちの家族との再会にむけて活動しており、同時に保護者のいない子どもたちへのケアを続けている。アンジェリーナ・ジョリーはこのような活動を支持するとともに、「養子縁組は緊急事態時の対応策として採用されるべきではない。ハイチは地震前に多くの人身売買の問題があったため、子どもたちにより一層の注意が必要だ」と強調した。

UNHCRのパートナーである国境なき医師団によってポルトープランスのデルマの自治体で設立・運営されている医療テントも訪れ、1月12日の大地震後の惨状を目の当たりにし、「ハイチが復興するには、長い年月がかかるであろう」と実感した。

「適切な住居を、住むところがなくなった人に提供することは、雨期の訪れにより今より荒廃が進むことを防ぐため、極めて重要である。多くは、第二の悲劇の波がくることを身構えている」と語った。

ハイチに到着する前、ドミニカ共和国に1日滞在し、地元の病院や近辺の避難所にいるハイチ大地震の被害者を訪れた。