レポート:「世界難民の日」イベント~渋谷駅ハチ公前広場にUNHCRテントが出現

10時から19時まで、たくさんの方が足を止めて、UNHCRテントを通じて難民の生活にふれてくださいました
© UNHCR

6月16日(土)、UNHCR駐日事務所、国連UNHCR協会(J4U)が共催で、渋谷駅ハチ公前広場で『「世界難民の日」ソーシャル・アクション in 渋谷 #難民とともに』を開催しました。

6月20日の「世界難民の日」にあわせて、毎年この時期には、世界各地で難民支援に携わる団体があらゆるイベントを展開。UNHCR駐日事務所ではシンポジウム形式のイベントを続けてきましたが、難民問題にふれる機会の少ない層にも訴える機会をつくりたいと、多くの関係者の協力を得て、共通スローガン「知る、広める、参加する」を掲げ、渋谷駅ハチ公前広場での企画が実現しました。

このイベントの主役は、難民支援の現場で使用されるUNHCRテント。UNHCRは難民が避難先でも安全な暮らしができるよう、他機関とも連携しながらテントの開発に取り組んでいます。今回渋谷で設営したのは5人家族用のテント。軽量化、耐熱・防寒性、耐火性などの改善を目指して数年かけて開発が進められ、近いうちに現場に導入予定の最新型テントが、日本で多くの人が集う駅の代表格である渋谷では初のお披露目となりました。

この日は朝から、UNHCRとJ4Uのスタッフとボランティアがテントを設営。難民キャンプで使用されている調理器具セットや給水タンク、ソーラーランタンなどを中に展示することで、難民の生活を“疑似体験”できるようなレイアウトにしました。そして、渋谷駅前のシンボル、忠犬ハチ公も1日限定でUNHCRブルーのたすきをかけて、UNHCRの応援団に加わってくれました。

 

学生、社会人、家族連れなど、さまざまな世代の方が足を止めて、「この空間に長く住むのは大変」「幸せな生活を送ってほしい」「命や水を大切にしたい」などと、渋谷駅前に突然現れた“テント”に関心を示してくださいました。「学生でもできることはないか」「日本からも応援したい」と積極的に質問を投げかける若者たちの姿も印象的でした。

また、プライバシー確保のためにテント内に設けられた仕切りの布を“スクリーン”として活用し、今年3月にバングラデシュのロヒンギャ難民キャンプで撮影されたフォトグラファー内藤順司さんの写真を投影。渋谷と原宿の街頭ビジョン10カ所では、ミュージシャン小田和正さんのご厚意で提供を受けた楽曲「生まれ来る子供たちのために」とUNHCRの写真を使った映像が放映されたほか、ユニクロがUNHCRと連携して行っている「全商品リサイクル活動」の紹介も行われました。

 

当日会場では、#難民とともに 署名キャンペーンにも多くの方にご参加いただきました。SHIDAXは6月16日から20日限定で、署名1名につき、50円のご寄付という形でご賛同いただきました。今年9月の国連総会で「難民に関するグローバル・コンパクト」が採択される場に届けるため、UNHCRでは引き続き世界中からの署名を呼びかけています。

 

▶#難民とともに 署名はこちら(国連UNHCR協会ウェブサイト)