富士メガネ、アゼルバイジャンで援助を必要としている人々に尽力

[et_pb_image_caption admin_label=”Image with Caption” src=”http://www.unhcr.org/jp/wp-content/uploads/sites/34/2005/06/050630_1.jpg” caption=”アゼルバイジャンで弱者層の人々の視力検査をする富士メガネの金井昭雄社長。” copyright=”UNHCR/V.Abdusalimov” /]

UNHCRアゼルバイジャン(2005年6月30日)発:

アゼルバイジャンのシャリヤー避難民キャンプにいる数学教師マーズ・アカメドヤ(40歳)は、生徒の指導で目を光らさなければならない。しかし数か月前、宿題を採点したり細かな点に目を配ったりする仕事の疲れと無理がたたり、視力が落ち始めた。

彼女は地元の病院に助けを求めたが、設備が乏しく、首都バクーまで眼科検診を受けに行くよう言われた。それは、5人家族の長である彼女が不必要なお金を使わなくてはならないことを意味していた。

バクー行きの準備がすべてととのったその時、彼女は日本から(株)富士メガネ(本社、札幌市中央区)の「視援隊」(視力検査とメガネ寄贈ミッション)が来て、無料で検査とメガネを受けられるという話を聞いた。検査を受け、適切なメガネを受け取った彼女は、高い旅費を払うことなく、すぐに新聞を読むなど仕事に復帰できた。

[et_pb_image_caption admin_label=”Image with Caption” src=”http://www.unhcr.org/jp/wp-content/uploads/sites/34/2005/06/050630_2.jpg” caption=”新しいメガネをつけた教師のマーズヤ・アカメドヤ。シャリヤー避難民キャンプで生徒と。” copyright=”UNHCR/V.Abdusalimov” /]

「おかげで学校に復帰できました。メガネのおかげで物がよく見えるだけではありません。メガネがあることで、私の将来も見渡せるようになりました。今では、子どもたちを苦境に負けずに立派な大人に育てるという教師の仕事を楽しんでいます。」

アカメドヤは、1983年にフィズリとジェブレリ(ナゴルノ・カラバフ地方)から逃れた2000人以上の国内避難民が暮らすシャリヤー避難民キャンプで教鞭をとっている。彼女は、今年6月初めに富士メガネがアゼルバイジャンで5日間に1500人に対して行なった視力検査の恩恵を受けた1人である。

富士メガネの金井昭雄社長に率いられた6人の「視援隊」は、サビラバドとハジガブール地域に暮らすアフガニスタンやチェチェン、イラン、イラクからの難民や庇護希望者、アゼルバイジャン国内避難民に対し無料で視力検査と新しいメガネを提供した。

アゼルバイジャン当局が事前に日本の富士メガネ本社から届いた新しいメガネや検査機材などを無税で通関させ、UNHCRは他の協力団体と首都バクーでバスや検査予約票の手配をして協力した。また、現地NGOの国際医療隊(International Medial Corps)とカスピ海思いやりプロジェクト(Caspian Compassion Project)が事前診断と登録作業を、統一メソジスト救援委員会(the United Methodist Committee on Relief)が受け入れの手配の調整を行い検査に人々が殺到するのを防ぎ、「視援隊」は予定より多くの人を検査することができた。

「視援隊」の滞在日程の最後に、アゼルバイジャン政府の代表が富士メガネに感謝を表明し、一層の協力に期待を示した。また政府は、難民だけではなく国内避難民や最弱層など支援を必要とする人々がいるアゼルバイジャンに、こうした新たな協力者を招いたUNHCRの役割はますます大きくなると強調した。