【シリア国内で小規模ビジネス支援】

© UNHCR/B.Diab

シリアの首都ダマスカス郊外に住んでいた46歳のシリア人イクバル(写真)は、2011年に始まったシリア危機を受け、シリア南部のスワイダー県に避難しました。スワイダーでイクバルは、2人の息子と一緒に暮らしています。スワイダーに来たばかりの頃は、家賃を払い、子どもたちを養うために仕事を探さなければならず、苦労したと語ります。

その後、UNHCRが手がける小規模ビジネス助成事業を知り、事業計画書を提出しました。助成を受けることが決まり、助成の一環として集中ビジネスマネジメント講習にも参加しました。

イクバルは6学年までしか学校に通えませんでしたが、ビジネスウーマンに成長し、スワイダーでパン屋を開業するに至りました。イクバルが作るシリア伝統の薄いパンは、120キロ離れたダマスカスからもオーダーが入るほど有名になりました。最近では、パン屋の横に食料品店を新たにオープンさせ、事業は軌道に乗っています。イクバルの望みは、シリア危機が平和的に解決し、ダマスカス郊外に戻ることです。

UNHCRは2015年、日本からの支援により、こうした小規模ビジネス助成事業など、多くのシリア国内避難民に保護やコミュニティサービスの支援を提供することができました。