フードフェスティバルで、難民シェフがふるさとの料理をおもてなし

ジュネーブのレストランでは、スリランカから逃れてきたタンビトゥライがスリランカ料理をふるまった
© UNHCR/Mark Henley

6月12日から30日まで、「第3回難民フードフェスティバル」が14の都市で開催されます。

フード・スイート・フードとUNHCRのイニシアチブにより、2016年から続いているこのイベント。今年も世界中の100を超えるレストランがキッチンを開放し、アフガニスタンやイラクから逃れてきた難民のシェフが腕をふるいます。難民たちの多様な料理の才能が披露される場でもあり、参加をきっかけに、飲食業での仕事を得たシェフもいます。

このイベントは、ヨーロッパにいる何百人もの難民に希望を与えています。「ふるさとを離れてすべてを失ったと思っていましたが、フランスでも生活を建て直すことができると気づかせてくれました」と話すのはパリで参加したスサーナ。今年で2回目の参加となるカメルーン出身のピエールは、現在、スペインでプロのシェフとして働いています。「レストランで経験を積み、自分の文化を他の人と共有する機会を得ることができたのは、難民フードフェスティバルのおかげです」と語ります。

これまではヨーロッパのみでの開催でしたが、今年はニューヨークやサンフランシスコ、さらにはケープタウンにまで舞台が広がっています。

「それぞれの開催地の市民、NGO、レストラン、そして難民とUNHCRが総動員で参加することで、難民に対する思い込みや誤解をなくし、地域統合につながっていきます」とUNHCRフランス事務所の担当者は話します。すでに多くの地元の人たちが開催に向けて尽力しており、フェスティバル終了後も、難民のシェフとレストランのオーナーをつなぐなど、就業サポートが行われています。

フード・スイート・フード代表のルイス・マーティン氏は、「一般市民がこのプロジェクトを応援しているということがとても重要。地域社会を巻き込むことが、難民を歓迎することにつながっています」と話しています。

今年の開催については、難民フードフェスティバルのウェブサイトFacebookをご覧ください。

 

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