UNHCR難民映画祭2010、テーマは《定住と社会統合》

9月7日(火)、東京発、

第5回UNHCR難民映画祭2010の記者会見と試写会が、日本記者クラブにて行われた。
上映された作品は代表作品の1本『遥かなる火星への旅-Moving to Mars-』。タイの難民キャンプからイギリスのシェフィールドへと第三国定住する2組の家族を追ったドキュメンタリーであった。上映の前の会見で、ヨハン・セルスUNHCR駐日代表とジュネーブ本部より来日中のデイジー・デル渉外局長が本年の映画祭について語った。

ヨハン・セルス駐日代表は
『映画は、多くの幅広い観客層に訴えかける力を持つ。今年で5回目となる映画祭をとおして、難民への理解が深まることを期待する』と述べた。また今年から日本においてアジア初となるミャンマー難民を受け入れる第三国定住プログラムに対して『《定住と社会統合》をテーマとする本年の映画祭が、難民の定住における前向きな側面のみならず乗り越えるべき課題などをハイライトし、観客のみなさまに考えるきっかけとなればと願っている』と語った。

デイジー・デル渉外局長は
『経済危機の状況が続く中、UNHCRは政府、企業、一般市民や地域コミュニティーなどとの包括的なパートナーシップが今まで以上に求められている。この難民映画祭が、そのような状況の中、多くのパートナーとの連携のもと成り立っているプロジェクトとしての成功例の一つである。本年の映画祭で紹介される作品を通して、より多くの人に難民一人ひとりの物語を知ってほしい。」と述べた。

第5回UNHCR難民映画祭2010は、2006年にUNHCR駐日事務所主催により開始して以来、作品数や場所など、年々規模が拡大している。今年は昨年と同様、東京都内の文化施設などでの上映に加えて、神奈川や埼玉などで20作品を上映する《首都圏版》と、過去の作品の中から好評であった4作品を北海道、福岡、兵庫などの劇場で上映をする《全国版》が決定している。

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