モハメド・シャアのストーリー

photo by Muhammad Shah Alam

photo by Muhammad Shah Alam

モハメド・シャアのストーリー:ニュージーランド
自由への道

「私は長年にわたって迫害を受けてきた少数民族ロヒンギャです。幼い頃から嫌がらせを受け、基本的権利の恩恵を受けることなく育ちました。
私の心はいつも恐怖に苛まれています。移動の自由は奪われ、私は母親と兄弟たちと離れて暮らすことを強制されました。故郷を離れて以来、家族とは一度も再会していません。

2005年、多くのロヒンギャが理由もなく拘束されたり暴力を振るわれたりするようになりました。ヤンゴン地域に住む未登録のロヒンギャが次々と逮捕される事態となった為、避難を決意したのです。
その後避難先のマレーシアで私の人生は大きく変わりました。やっと自由を手に入れたのです。社会は敬意を持って接してくれますし、教育を受ける機会を得ることも出来ました。

ニュージーランドに着いたのち、私は統計局で調査員として働き始めました。オークランド工科大学に入学し、経営と法学を学びました。現在はニュージーランドの赤十字社で働きながら、フォークリフトの運転士としても仕事をしています。今はまだ独身ですが、いつか婚約者と再会できることを願っています。

私にはここへ一緒に移住した弟や、先の暴動を逃れマレーシアに滞在している弟もいます。弟はUNHCRに難民登録をしましたが、やはり心配です。もう15年間も会っていません。

私は現在ミャンマーのラカイン州で困難に直面しているロヒンギャの人びとの権利のために戦っています。両親は他界してしまいましたが、残りの兄弟たちには必ず会いたいと思っています。UNHCRの支援によって、迫害を受けているロヒンギャの人びとが再び平和に暮らし、学校へ通い、お互いを助け合って生きていける日が来ることを願っています。」

名前:モハメド・シャア・アリ
国籍:ミャンマー(ロヒンギャ)


紛争によって引き裂かれた家族がいる。それは一家族でも多すぎる。

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