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新たなキャンプ、新しい家: アズラック難民キャンプで生活するシリア難民

2014年4月30日

2014年4月30日、ヨルダンの首都アンマン西部の砂漠にヨルダン政府が正式に新たな難民キャンプを開いた。ザータリ難民キャンプでのシリア難民の増加を受け、アズラック難民キャンプが新たに設営され、キャンプの運営はUNHCRが支えることに。現在アズラック難民キャンプには5000程のシェルターがあり、2万5千人の難民が生活することが出来る。

第一陣の入居者として到着した47歳のアブサレと家族がシリア北部からこの場所にたどり着くまでは長い道のりだった。「私の村で戦いが始まった時、私は妻と子どもの身の安全のためにヨルダンへ避難するこことを決意しました。」アブサレの家族は農業をしていたが、ここ2年間は農作物も育てられず、水も電気もない生活を強いられていた。 アブサレは、シリアへ帰るまでの間、心身ともに安心できる場所で過ごしたいと願っている。

写真家ジャード・コーラー(Jared Kohler) が国境からアズラック難民キャンプの様子をおさめたものである。

新たな出発:シリア難民がヨルダンで学校開校

2014年4月25日

アンマンの町外れにある半農村地域は、シリア難民の子どもが学校に入れないという問題を抱えている。そこで立ち上がったのがシリア難民自身だ。500人程の難民が避難生活を送っているいる場所で学校を開いた。

現在この地域にいる家族はザータリ難民キャンプなど、別のキャンプで生活していたが、親戚が住んでいたり、基本的な公共サービスが受けられるといった理由で首都アンマンへに近い場所へと移動することを決断した。ヨルダン政府やUNHCRを含むパートナー団体は努力を重ねているが、ヨルダンにいるシリア難民の子ども全員が教育を受けるのは難しい状況だ。ヨルダンで避難しているシリア難民の子どものうち半数以上が学校に通っていない。今回開校された学校には、机も椅子もないが、大きなテントに集まった子どもたちは教科書を持って熱心に座って勉強している授業を受ける子どもたちは教室の前の方に集まり、幼い生徒たちと一緒に学んでいる。教育の機会が与えられていない現状を打破しようとシリア難民の1人、ジャマールが状況を改善しようと行動に起した結果が形になった。

写真は写真家ショーン・ボールドウィン(Shawn Baldwin)が学校を訪問した時撮影されたものである。

マハムードの旅:紛争に巻き込まれたシリア難民の子どもがスウェーデンで新しい人生を切り開く

2014年4月17日

写真にうつるのはシリア難民のマハムード、9歳。エジプトの首都カイロにあるアパートの窓から沈んだ顔つきで外を眺めている。故郷の学校での幸せな日々を思い出しているのだろうか、スウェーデンに定住した後の生活を想像しているのだろうか。この写真が撮影された当時、彼はもう2年もの間学校に通っていなかった。
2012年10月に故郷から逃れ、エジプトに辿り着いたマハムード一家は他の30万ものシリア難民と同様に、困難な生活を送ってきた。2013年エジプトの情勢がが悪化しシリア難民に対する風当たりが厳しくなったことで、マハムードたちの生活はさらに厳しいものになった。学校でいじめの対象となったマハムードは、心も体も傷つき、学校にも行けず家に引きこもってしまった。
マハムードの父親は、あらゆるリスクを覚悟して敢えて彼を密輸船でイタリアまで送ろうとしたのだが、不運にも船が攻撃され、マハムードも5日間収容所で過ごすことになってしまった。相次ぐ不幸にトラウマを抱えたマハムードは、エジプトに戻ると、再びいじめを受けるようになった。
このような状況に目に留めたUNHCRは、マハムード一家の第三国定住を推薦した。2014年1月、マハムードと家族はスウェーデンに到着した。そこでマハムードはやっと恐れずに外で遊ぶことが出来るようになった。復学もし、人生初めての雪合戦も体験した。

カメルーンへ避難中に襲われた中央アフリカ難民

2014年4月11日

中央アフリカ共和国で横行する暴力の激化に伴い、毎週新たに1万人のイスラム系難民がカメルーン東部に避難している。難民の多くは避難途中で繰り返し襲撃に遭ったという。

反バラカの兵士たちが中央アフリカとカメルーンを繋ぐ主要な道路を閉鎖してしまっため、道のない森の中を通ってカメルーンを目指さなければならない。なかには徒歩で2、3ヶ月かけてカメルーンに辿り着く難民もおり、深刻な栄養失調や、襲撃による怪我に苦しんでいる。

UNHCRとパートナー団体は難民が到着する地点に移動式の診療所を設置し、難民の応急手当てを行っている。また、UNHCRは重い症状を抱えた難民であふれかえった公共の保健センターの支援にも取り組んでいる。

一方で、UNHCRはカメルーン国境付近で野宿をしていたおよそ2万人の難民を東部州やアダマワ州などに移送した。カメルーンには2004年から暴動を逃れた9万2000人の難民がいたが、今年に入ってからさらに7万人近くの中央アフリカ難民が押し寄せており、難民の数が増え続けている。

写真はUNHCR職員がカメルーン東部を訪れた際にカメラとiPhoneで撮影したものである。

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