増え続けるシリア難民、周辺国へ避難

2012年8月10日 

UNHCRヨルダン事務所職員は、難民の家族に適正な支援を行うためのセットアップシステムを英国の国際開発大臣に見せた。 © UNHCR/A.McDonnell
© UNHCR/A.McDonnell
UNHCRヨルダン事務所職員は、難民の家族に適正な支援を行うためのセットアップシステムを英国の国際開発大臣に見せた。

2012年8月10日、ジュネーブ発、

国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は、シリアからレバノン、トルコ、ヨルダン、イラクの周辺4か国に流入する難民の数が8月に入り急増し、15万人近くになったことを発表した。8月9日時点で、UNHCRは14万6,667人のシリア難民を確認している。しかし幾つかの国ではいまだ登録されていない難民が多くいると予想される。

トルコに避難するシリア難民は5万227人であり、8月に入り、新たに6,000人以上の難民が流入している。しかし同時に、7月には、約8,000人のシリア難民が自主的帰還した。8月6日、トルコ政府は現在の受け入れ数のおよそ2倍となる、10万人のシリア難民の受容に向けて、新たに13の難民キャンプをトルコ国内に建設すると発表した。既存の9つの難民キャンプで生活するシリア難民の72%は、女性や子どもである。

イラクには1万3,730人のシリア難民が避難している。また多くのイラク難民がシリアから帰還しており、その数は7月中旬からの合計で2万3,228人にのぼる。

レバノンでは3万6,841人のシリア難民が登録もしくは保護を受けている。しかし、最近レバノンに逃れてきた難民の多くが、いまだにUNHCRの難民登録をしていない状態である。新たにレバノン入りした国境付近の難民の家族が進んで難民登録を行うように、情報提供やホットラインの普及に努めている。

ヨルダンには8月だけで新たに3,891人のシリア難民が逃れており、総計で4万5,869人となった。国連機関と関連NGO団体は、キャンプ生活を送る難民の生活改善に向け協力を続けている。

 

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